乳酸菌生産物質ってなに!?ヨーグルトとの関係は?詳しくご説明します!!

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トクホや機能性ヨーグルトといったプロバイオティクス商品は、もはや珍しくありませんね。

次に来るのは何か…と考えると、当サイトでは「乳酸菌生産物質」と大胆(?)予想しています。

実は機能性ヨーグルトの中には表だって広告していないだけで、これを利用したものも少なくないんですよ。

今回はこの「乳酸菌生産物質」にスポットを当てて詳しく、かつわかりやす~く解説していきます。

気になるヨーグルト製品とのメリット・デメリットなどの違いについても掘り下げていきますよ!

補足

乳酸菌「生産」物質と乳酸菌「産生」物質について。

学術的に微生物や器官などが生命活動の結果として生み出すものは「産生」が正しい表現となります。
実際にフジッコ社の論文などでも、クレモリス菌のEPSについて『産生する』としています。

ただ、科学分野の常識よりも、みなさんが調べやすいであろう『生産』としております。
工業的に作られた物質なので『生産物質』という文言も間違いでは無いと解釈することもできますよね。

あらかじめご了承ください^^

生産物質とは?

私たちは、食事として口から体内に摂り入れた栄養分を分解し、それを組み立てて皮膚・筋肉・髪の毛など体の一部を作り出します。

また、唾液や汗などを分泌し、不要なものを便や尿、あるいは呼気として体外に排泄していますね。

言ってみれば、これが人間の“生産物質”です。

つまり、人間を含めた生物がDNAの指示の下、体外から取り込んだ栄養源を代謝して別の物質に作り替えたもの…それを総称して生産物質と呼んでいるのです。

ただし、人間のような高等生物は代謝器官(消化器系など)が高度に進化しているため、排泄物には栄養的価値は低くなっています。

ところが、生物の中には一度では消化しきれない未熟な代謝器官をもつものも多いのです。

例えばウサギ。

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ウサギが主食とする植物は非常に硬い細胞壁で覆われているため、一度では消化できないことがあります。

そこで、ウサギはまだ栄養を含んでいる自分のフンから再吸収するべく食べることがあるのです。

この例では生産物質を自己利用していますが、もし食べなければウサギのフンは栄養豊富な食材として多くの昆虫や鳥、微生物に利用されることでしょう。

そして、同じようなことが微生物の世界でも起こっています

つまり、細菌などが自分の命をつなぐために栄養を摂り(資化といいます)、その結果として出来上がったものが生産物質で、それを他の菌や生物が利用しているんですね。

そのうち、資化するものが人間の食材と共通で、その生産物質が人間にとって有用である代謝を「発酵」と呼んでいます。

相手が小さい細菌だと、通常は体外に分泌したものだけでなく、菌体の中に残っているものを細菌ごと、さらに資化される栄養源ごと食べてしまうのが普通です。

これがいわゆる「発酵食品」です。

これらのうち、乳酸菌が発酵する対象が乳だとヨーグルトやチーズ、野菜だとキムチなどができあがります。

この中には乳酸菌によって分解された乳や野菜の栄養分、乳酸菌の生産物質がたくさん含まれているんですね。

乳酸菌生産物質の正体

乳酸菌生産物質を紹介する前に、他の微生物の生産物質を見てみましょう。

有名なところでは納豆菌が作り出す納豆の“ネバネバ(多糖類)”。

青カビの仲間が作り出す抗生物質“ペニシリン”。

寄生虫に対する薬剤“イベルメクチン”の元になった土壌菌の生産物質はノーベル賞受賞で話題になりましたね。

「乳酸菌培養」の画像検索結果

では乳酸菌生産物質はどのようなものでしょうか?

最も生産量が多いのは名前の由来となっている「乳酸」です。

乳酸菌の種類にもよりますが、生産物質の50%以上を占めます。

乳酸の他にもビタミン類菌体外多糖EPS=Exopolysaccharide)などがあり、体内で重要な働きをしています。

例えば乳酸は腸内のpHを下げ、悪玉菌が繁殖しにくい環境にしてくれますし、生産されたビタミンは腸管から吸収され私たちの栄養となります。

実は私たちの体が必要とするビタミンB1、B2、B6、葉酸、パントテン酸などの1~4割程度は、食事ではなく腸内で作られた乳酸菌生産物質から得ていると言われているんですよ。

また、インフルエンザに効果があるとして爆発的に売れた『R-1ヨーグルト』にも、トロッとした独特の食感で健康価値が注目されている『カスピ海ヨーグルト』にも乳酸菌生産物質である“EPS”が含まれており、この恩恵によってそれぞれのヨーグルトの効果が得られていたのです。

EPSは生産する乳酸菌によって特性が異なりますが、この2種類のEPSは免疫力のアップに関与することがわかっており、大きな期待を集めています。

昔からヨーグルトなどの発酵食品は健康によい食べ物として重用されていますが、まだ特定されていない乳酸菌生産物質が隠れた働きをしているのかもしれませんね。

メリット~ココがヨーグルトよりもスゴイ~

では生産物質はヨーグルトで乳酸菌を摂るよりもどんな点で優れていると言えるのでしょうか?

最も大きなメリットは乳酸菌やその生息環境に左右されずに恩恵を受けられる点にあります。

例えば、乳酸菌をたくさん摂取したとしてもその菌が元気な状態(活性化)でなければ生産物質は作られません。

仮に活性が高くても周囲に他の乳酸菌や悪玉菌がいると、縄張り争いやエサの取り合いで負けてしまって活性が下がってしまったり、死んでしまったりします。

「花 しおれる」の画像検索結果

 

まして強力な胃酸などの消化液にも負けず、生きて腸までたどり着くことができる菌体がどれだけいるかは疑問です。

生きていなければ生命活動の結果である生産物質を作れませんからね。

乳酸菌生産物質を体内で作ってもらうには様々な条件が揃う必要があるということです。

このような体内で作り出された乳酸菌生産物質を利用する方法は「プロバイオティクス」といいます。

プロバイオティクスとは私たち腸内での善玉菌の活動により健康を増進できる細菌やそれを含んだ食品を指す言葉で、もちろんヨーグルトや乳酸菌もプロバイオティクスです。

しかし条件が揃わなければ効果が不十分になるというのは考えものですね。

もっと効率よく…となると「乳酸菌が腸内で生産するのではなく、あらかじめ生産した物質を摂取すればいいのでは?」となるわけです。

そこで開発されたのが乳酸菌生産物質のサプリメントです。

そもそも、ヨーグルトの約9割は水分!

大量に食べても有効な菌体や生産物質はごくわずかなんですね。

ですから、この余計な水分を取り除いて固形分だけにしたり、培地となっている乳成分も取り除いてほぼ生産物質や分解物だけにしたりする方が効率よく摂取できるというわけです。

ヨーグルトなどの発酵物を濃縮したリ精製したりするだけなので、薬ではなく食品に分類されています。

また培養する乳酸菌の種類によって生産物質は違っていますから、特定の菌を用いれば目的の生産物質を得ることができます。

体内で乳酸菌が発酵を行う必要はないため、腸内環境や菌の活性と関係なく、乳酸菌生産物質の恩恵にあずかれるわけですね。

つまり、個人差に関係なく乳酸菌の健康効果を手にしやすいという点が最大のメリットなのです。

このように腸内細菌を介さず直接体に働きかけて健康効果を得る方法を「バイオジェニクス」と呼び、大きな注目を集めています。

さらに、乳酸菌生産物質のサプリの中には、発酵を乳由来の培地で行わないものもあります。

このタイプだと“乳アレルギー”がある人でも乳酸菌生産物質を摂ることができますね

もちろんアレルギーではなくてもヨーグルトや牛乳が嫌いという人もいますから、食べ物の嗜好に関わらず摂取できるのもポイントといえるでしょう。

デメリット~ココがヨーグルトよりダメ~

非常に健康効果が高そうに思える乳酸菌生産物質ですが、ヨーグルトの方が優れている点もあります。

それは

  • 腸内フローラに菌種を増やせる可能性がある
  • 栄養的に価値がある

という点です。

詳しく見ていきましょう。

菌種を増やせる可能性

ヨーグルトには生きた菌が含まれているので、何となくこの乳酸菌が腸に棲みついてくれるイメージがありますが、多くはそのまま排出されています。

「もったいない」と思うかもしれませんが、これでも大きな効果があります。

ヨーグルトの健康効果は、含まれる乳酸菌やその生産物質が腸内に棲みついている善玉菌のエサになったり、腸管に作用したりすることで、腸内環境を整えるのに役立つところにあります。

ですから、排出されたのはエサとなった残りやそのカスなので、もう役目は果たしているのです。

ただし、ヨーグルトに含まれる乳酸菌の種類によっては、腸内に数週間留まったり、定住できたりするものもおりさらに腸内で生産した物質や菌自体が役立つこともあります。

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この点が乳酸菌生産物質を摂取するのと大きく違う点です。

乳酸菌生産物質には菌体が含まれていないか、含まれていても死菌であるため菌が腸内で増えることはありません

ヨーグルトなどで摂った有用な乳酸菌が棲みついてくれれば継続的に生産物質を作り出してくれますから健康効果も持続しますが、サプリメントなどで乳酸菌生産物質を補給する場合毎日摂る必要があります。

また、新たに乳酸菌が棲みつくと腸内フローラが多様化し、腸内環境悪化によるリスクを軽減できる可能性も出てきます。

例えば抗生剤を飲むと病原菌とともに善玉菌の多くも死んでしまいますが、抵抗性の高い乳酸菌がいれば全滅のリスクを回避できる可能性もあるわけです(あくまでもたとえ話です、笑)。

栄養的な価値

ヨーグルトの原料である牛乳には多くの栄養素が含まれています。

この中で乳酸菌が乳酸などの物質を作り出す過程で、タンパク質や乳糖は吸収しやすい形に変化します。

中でも特筆すべきなのは、吸収しにくいカルシウムが吸収しやすい形で豊富に含まれている点です。

カルシウムは魚などにも多く含まれていますが、骨の状態のカルシウムは吸収されにくく多くがそのまま排泄されてしまいます。

一方、牛乳中のカルシウムはタンパク質と結合した状態で存在しているため、非常に吸収しやすい形になっています。

また、タンパク質も豊富に含んでおり、これを構成するアミノ酸のバランスはパーフェクトアミノ酸スコア100点)です。

ヨーグルトにはこのような栄養的価値が高く、無脂肪タイプを選べば摂取カロリーも低く抑えられるため、ダイエットなどで食事の代替品として利用しても栄養バランスを損なわないくらい優れた食品といえるのです。

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乳酸菌生産物質だけをサプリメントなどで摂取すると、多くは取り除かれてしまうためこれらの栄養素を摂取することはできません

生きた乳酸菌、生産物質、牛乳由来の栄養素などを一度に摂れるメリットがヨーグルトにはあるのです。

まとめ

乳酸菌生産物質は高い健康効果をもつものの、ヨーグルトなど発酵食品中には少量しか含まれておらず、有用なものを生産する乳酸菌を摂ったとしても体内で作り続けられるかどうかは腸内環境に左右されます。

しかし、サプリなどで乳酸菌生産物質を摂ると一度に多く摂取できるメリットはあるものの、発酵食品が持つ栄養素を摂取することはできません

このようなそれぞれの利点を理解して、どちらかを選択したり補助的に使ったりなど、上手に利用していくのがおすすめです。

食生活の状況や体調に応じて使い分けるのも良いでしょう。

自分に合ったヨーグルトが見つからない人や腸内環境が改善しにくい人は乳酸菌生産物質のサプリを使ってみる方が、当たり・はずれがなく、効果が現れやすいと思いますよ。

乳酸菌生産物質についてはコチラで詳しく触れていますので、ご覧ください↓

乳酸菌のミラクル“乳酸菌生産物質”と新概念“バイオジェニクス”

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