便秘改善、免疫力アップ、アレルギー改善、コレステロールの軽減…。
様々な効果が立証されている“カスピ海ヨーグルト”は手軽に入手できるヨーグルトとして、とても人気があります。
自宅でも作れるヨーグルトとしても有名ですが、「ヨーグルトメーカーを持ってない」「容器の殺菌が面倒」など、手作りに手を出せなかった人も多いのではないでしょうか?
今回は、前準備不要、たった3分で「カスピ海ヨーグルトを簡単に作る方法」をお伝えします。
自宅で簡単に作り、たっぷりとカスピ海ヨーグルトを食べ、健康を手に入れちゃいましょう!!
用意するもの
まず気になるのがコレ。
でも、特別なものは一切いりません。
この6つがあればすぐにでも作れます。
・ 市販のカスピ海ヨーグルト(フジッコの種菌がオススメです)
・ 成分無調整の牛乳1ℓ(または500㎖)…お好みの容量で
・ 金属製のスプーン…料理用の“大さじ”がおススメ
・ ティッシュ1枚
・ 輪ゴム1本
・ クリップ1個
ヨーグルトと牛乳は買ってこなければなりませんが、他は家にあるものですね。
もちろんヨーグルトメーカーがあれば温度管理が簡単ですので、お持ちの方は使ってください。
でも、なくても大丈夫!
カスピ海ヨーグルトの発酵温度は20~30℃なので、寒い季節以外は室温で発酵できますよ。
カスピ海ヨーグルトの特徴や他のヨーグルトとの違いについてはコチラをどうぞ!
カスピ海ヨーグルトの効果・効能と選ばれる理由
気温が低いときの対策は別項にて紹介しますね。
注意すること
カスピ海ヨーグルトを作る時に重要なのは、雑菌の混入を防ぐこと。
雑菌が入ってしまうと、発酵せずに腐敗してしまうからです。
ですので、特に気をつけたいのは
・ ヨーグルトと牛乳のフタを開けっ放しにしない
・ ヨーグルトを採取するときのスプーンは殺菌する
の2点です。
フタを開けっ放しにしない
これは、空中を浮遊している菌が牛乳やヨーグルトに落下するのを防止するためです。
実は、目には見えませんが、空気中には菌がうようよと漂っているんですね。
基本的に牛乳は殺菌されているので、雑菌の落下を防げればカスピ海ヨーグルトの菌だけを植えることができます。
ですから、ヨーグルトを牛乳に入れるとき以外は、どちらも「開けたら閉める」。
これを徹底してください。
スプーンの殺菌
これがちょっと手間かも…と思う人もいるかもしれません。
でも大丈夫!
いちばん簡単で確実な殺菌法は…
ガスコンロの火でスプーンをあぶること。ちょっと乱暴ですけど(笑)。
IHを使っている人はライターなどを利用してもOKです。
手順はこんな感じです↓
スプーンの上側(凹側)を3秒、下側(凸側)を2秒ほど、コンロの火にくぐらせます。
ライターなど火が小さいものを使う場合は、満遍なく火がいきわたるよう動かしながら少し長めにくぐらせましょう。
(↑キャンドルを利用してもOK)
だから金属製のスプーンが必要なんですね。
柄がプラスチック製だと、万が一、熱が伝わってしまったときに溶けてしまう可能性があります。
全体が金属か、柄の部分が木製のスプーンが適していますよ。
あぶりすぎても問題はありませんが、持っているところまで熱くなってしまうので、やけどには注意してください。
実はこの方法、『火炎滅菌』といって、研究者などが微生物を扱うときに金属やガラス製の器具を部分的に滅菌する方法と同じです。
ガスコンロじゃなく、アルコールランプやガスバーナーなどを使いますけどね(^^;
カスピ海ヨーグルトの作り方
以上の点に注意して、市販のカスピ海ヨーグルトから牛乳に菌を植えてみましょう(植菌)。
ここでは大さじを使って説明しますね。
文章にすると長いのですが、慣れると3分以内で終わりますよ~。
1. 買ってきたカスピ海ヨーグルトの中ブタを4分の3ほど剥がし、閉じておく(雑菌の落下防止)。
2. 牛乳パックのフタの片側を開け、中身を100㎖ほど出す(出した牛乳は使いません)。反対側のフタも空けて完全に上部が開放できる状態にしてから、両側ともフタを閉じておく(雑菌の落下防止)。
3. 大さじを殺菌する。ガスコンロの火に凹側から3秒くぐらせ、裏返して凸側2秒くぐらせるのが目安(やけどに注意)。
4、カスピ海ヨーグルトの中ブタを少しめくって、大さじをヨーグルト表面より少し下にもぐらせる。
5. 「ジュッ」といったら、そのまま1~2秒待つ。
※ 大さじの熱で乳酸菌が死んでしまうため、不要なヨーグルト部分で冷ます。
6. 大さじを一度ヨーグルトの上に出し、今度は内部まで潜らせて汚染の少ない部分のヨーグルトを採取する(山盛りでもOK)。
7. 牛乳パックのフタを開け、素早く大さじのヨーグルトを落とす。このとき、大さじが絶対に牛乳に触れないようにする。
8. 連続してもう2杯程度、ヨーグルトを採って牛乳に入れる(2回目以降は大さじの殺菌不要)。
9. 牛乳パックのフタを元通りに閉め、手できつく押さえたまま、上下に10回くらい静かにひっくり返す。
10. 牛乳パックのフタにヨーグルトやこぼれた牛乳があれば、フタをした状態で拭き取る。
11. 牛乳パックにティッシュをかぶせ、フタを開き、ティッシュが飛ばないように輪ゴムで留めて静置しておく。
ちなみに、発酵中にフタを開いておくのは、カスピ海ヨーグルトに含まれる酢酸菌に酸素を与えるため。
酢酸菌の発酵を促進して、腐敗菌が繁殖するのを防ぎ、発酵の成功率をあげるわけです。
主役の乳酸菌(クレモリス菌)は酸素があってもなくても発酵できるので、密閉しておく必要はありません。
ただし、開けっ放しでは雑菌が落下してきますので、ティッシュで覆っておきましょう。
あとは発酵が終わるのを待つだけです♪
室温にもよりますが、20~30℃の時期なら朝に作れば夜には出来上がっているでしょう。早ければ6時間くらいで仕上がります。
発酵が成功していれば、ヨーグルトの香りがし、表面は固まっています。
少し傾けて、確認してみましょう。
成功していたら、牛乳パックの口を閉じ、クリップで留めて冷蔵庫で保管します。
表面が固まっていなかったら、そのまま数時間延長して様子を見てください。
もし、変なにおいがしたら、残念ながら失敗です。
作業のどこかで雑菌が混入したか、購入したヨーグルトの菌の元気が足りなかった可能性があります。
食べずに捨ててくださいね。
作り方の補足
ここでは市販のカスピ海ヨーグルトから菌を植える方法を紹介しましたが、フジッコから販売されている粉末の種菌を使ってもOKです。
スプーンの殺菌の手間が省けますよ。
フジッコの種菌はコチラから買えます。(今なら送料無料のようです)
また、カスピ海ヨーグルトは発酵終了直後のヨーグルトをもとにして(種菌)、新しい牛乳に植え継いでいくこともできます。
でも!
そんなに作っても食べきれない(冷蔵保管はできますが)、種菌を保管する容器を準備するのが面倒…などと言う場合は、買ってきたカスピ海ヨーグルトの残りを使っちゃいましょう!
中ブタをベロンと開きっぱなしにせず、衛生的にヨーグルトの採取ができていれば、あと1~2回(1週間前後)は使えます。
もちろん、菌の活性は低下していきますので、製造日から日が経つほど成功率は下がってしまいますが、上手にやっていればこのくらいはもちます。
そのためには、フタをできるだけ大きく開けないのがコツです。
スプーンを入れるときも隙間から。
取り出すときも隙間から。
容器を傾けると操作しやすくなりますよ。
市販品が古くなったら新しいのを買ってくれば、また元気な乳酸菌を復活できます。
購入費用がかかりますが、種菌の保存の手間を省いたと思えば…ですね。
安全性と成功率
牛乳は腐りやすい食品の代表格。
栄養が豊富なため、いろんな菌の生育に適しているからです。
ですが、市販の牛乳は殺菌されています。
一般的な牛乳の場合、法令で「細菌数(標準平板培養法で1ml当たり)5万以下、大腸菌群 陰性」と定められていて、これを満たしていなければ販売できません。
ん??
ゼロじゃないの?
そうなんです、普通の牛乳は菌数ゼロ(=無菌)を保証していません。
ただし、これにはワケがあるんです。
牛乳の殺菌法には温度や時間が異なる方法がいくつかありますが、それによって殺菌力に違いがあります。
そのため、比較的殺菌力が弱い方法を用いた場合のいちばん緩い菌数の規定が5万なんです。
「完全に殺菌しちゃえば…」という声も聞こえてきそうですが、そのためには生乳を長い時間加熱しなければなりません。
熱を加えれば加えるほど(=強力な殺菌をするほど)生乳のフレッシュな風味は失われてしまいます。
そこで現在、市販品のほとんどはUHT(Ultra High Temperature)と呼ばれる“超高温殺菌法”で処理されています。
これは120~130℃で2~3秒加熱する方法ですが、風味を保ちつつ、ほぼ菌数ゼロを実現できます。
…が、「ゼロではない」というのがミソなんですね。
何万本もの牛乳のうち、数本くらいには菌が残っている可能性があるんです(法令はクリアですよ)。
たまたまその牛乳にあたってしまったら…。
前述の通り、牛乳は雑菌の繁殖にも適していますから、乳酸菌の繁殖力よりも勝っていれば発酵が失敗に終わるというわけです。
この点、ヨーグルトメーカーを使うと、牛乳の温度を乳酸菌に適した温度まで速やかにあげられるので、雑菌がいたとしても成功率は各段に上がります。
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ただ、確率的に牛乳に菌が残っていることはほとんどありませんから、手軽さを優先して牛乳パックをそのまま使ってしまっても問題ないでしょう。
どうしても気になるという人、絶対に成功させたいという人は、ヨーグルトメーカーを使用してくださいね!
その他のスプーン殺菌法
「ガスコンロがない」「火が怖い」「金属製のスプーンがない」などなど、火炎滅菌ができない場合は、次の方法で殺菌しましょう。
その① 沸騰水にしばらく漬けておく。
その② 哺乳瓶用の消毒剤や、家庭用漂白剤につけておく。
その③ 金属製以外のスプーンで耐熱性があるものなら、ジップロックなどの袋に
少量の水と一緒に入れ、電子レンジ(500w、1分)でチンする(密閉せずに隙間を作っておく)。
どの方法でもOKですが、①は容器に菌が付着している可能性があるので、沸騰水で数回ゆすいでから使いましょう。
気温が低いときの温度管理
ヨーグルトメーカーを持っていない場合、いちばん悩むのは気温が低い時期の温度管理です。
エアコンなどで温めている部屋なら、日中も20℃以上を維持できるので問題ありません。
1人暮らしなどで朝から夜まで20~30℃を維持できない場合は、保温対策をとりましょう。
保温方法にはいくつかありますが、比較的簡単なのは、
その①
牛乳パックごとレンジで加熱して植菌時の温度を上げておき、バスタオルで包んで保温する。その②
クーラーボックスで湯煎する。
でしょう。
もう少し詳しく説明しますね。
その① レンジでチン→バスタオル
牛乳は冷蔵で保管されていますから、液温は10℃くらいですね。
これを静置した状態で加温せずに20℃まであげるのは、意外と時間がかかるものなんです。
そこで、電子レンジを使って牛乳の液温をあげておくという方法があります。
目安は500mlの牛乳の場合、500wで 1分くらいです。
1ℓの場合は2分前後ですが、適宜加減してください。
もし温め過ぎてしまった場合は、放置するか、ボールに水を入れて牛乳パックごと漬け、適温になるまで待ちましょう。
ただし、レンジでの加温は、必ず植菌前にしてくださいね。
植菌後だと、菌にダメージを与えて発酵が悪くなる可能性があります。
この「牛乳を加温しておく」という方法は、室温が適した時期でも発酵を早く終わらせたい場合に使えます。
1~2時間くらい早く発酵するので、仕上がり時間を調整したいときに利用してもいいですね。
植菌したら、牛乳パックをバスタオルで丁寧に包み、静置すればOKです。
あまりに寒くて途中で冷えてしまったら、ボールに40~45℃のお湯を張って、その中に静置して温めてあげましょう。
その② クーラーボックスの利用
牛乳パックが入るサイズのクーラーボックスがある場合は、これを利用しましょう。
40~45℃くらいのお湯(熱めのお風呂くらい)をクーラーボックスに入れておきます。このとき、牛乳パックが浮かばないように注意してください。
植菌済みの牛乳パックを静かに入れ、フタをして静置します。
時々、水温を確認すれば万全です。
小さめのクーラーボックスだとお湯が冷めやすいので、その場合はお湯を足して30℃くらいになるように再調整しましょう。
もし、レンジで加温してから植菌する場合は、クーラーボックスに入れるお湯は30℃ちょっとの温度で大丈夫です。
なお、外出中などで液温が確認できないときは、その①・②とも放置していて大丈夫です。
ただし、液温が下がると発酵時間は長く必要になります。
帰宅したら温度調節してあげた方が早めに仕上がるでしょう。
まとめ
いかがですか?
今回紹介した方法は、ヨーグルトメーカーを使用した場合ほど発酵時間も短くありませんし、成功率も少々劣りますが、初期投資もなく、究極的に手間を省いた方法といえるでしょう。
カスピ海ヨーグルトの健康効果を得るためには継続して摂取することが肝心ですが、この方法なら3日に一度作ったとしても、負担は少ないはずです。
簡単に大量に作れるわけですから、ギリシャヨーグルトやヨーグルトパックにも活用できますね。
たっぷりの手作りカスピ海ヨーグルトで、毎日の健康と美容をサポートしてください!
正しい乳酸菌の知識を学び、あなたに美容健康ライフを!!!