誰もが気になる生活習慣病。
症状が現れるのは30~40代以降と思われていたのは昔の話、今や小学校でも生活習慣病検診があるくらいです。
幼い頃からの心掛けが肝心ということですね。
だ・け・ど・も、食生活や運動不足などの改善を日常的に実践するとなると難しいです。
それを乳酸菌が大幅にあなたを助けてくれるとしたらどうですか??
症状が悪くなる前に対策しましょう。
大切なポイントをココでご説明します。
症状別にまとめていますので、気になる部分だけでもチェックしてくださいね^^
ここでは乳酸菌による生活習慣病の改善について、科学的な根拠と共にその理由をわかりやすく説明していきます。
食べれば予防!乳酸菌が効く理由
改善が難しい生活習慣病ですが、最近の研究で強力な助っ人が現れたんですよ。
われらが乳酸菌です!!
数ある乳酸菌の中に、生活習慣病のリスクを下げてくれる菌がいたのです。
乳酸菌は直接的にガン細胞を攻撃したり、心臓病や脳血管疾患を治したりしてくれるわけではありません。
これらの疾患には、悪しき生活習慣の積み重ねによって生じる“初期症状”があるわけです。
では、生活習慣病の原因となる初期症状は何かというと…
- 高血圧
- 高脂質血症、脂質異常症、コレステロール
- 肥満
- 高血糖
これらです。検診時に要注意といわれた項目がある人いませんか?
乳酸菌はこれらの初期症状を改善してくれるのです。
このまま放置して生活習慣を改善できなければ、冒頭の疾患を発症するリスクが高まる一方です。
これから紹介する乳酸菌のチカラを借りて症状が大きくなる前に治してしまいましょう!!
生活習慣病に対する乳酸菌の具体的な効果
どの乳酸菌がどのリスクを軽減してくれるのでしょうか?
表にまとめました。
〈生活習慣病リスクを下げる乳酸菌一覧〉
初期症状 | 生活習慣病 | 乳酸菌株名 |
高血圧 | 脳血管疾患、心臓病、他 | エンテロコッカスフェカリスFK-23菌
乳酸菌シロタ株とラクトカッカス ラクチス |
脂質異常症
(高脂血症) |
心臓病、脳血管疾患、他 | クレモリス菌FC株
クレモリス菌GCL1176株 |
肥満 | 心臓病、脳血管疾患、糖尿病、他 | ガセリ菌SP株
乳酸菌R037 |
高血糖 | 糖尿病 | クレモリス菌FC株
ヨーグルトなどの乳製品 |
それぞれの初期症状の概要と効果が得られる乳酸菌について、詳しく説明していきましょう。
高血圧
世界保健機構(WHO)によると、高血圧は高い方の血圧が140mmHg以上、低い方の血圧が90mmHg以上のいずれか一方でも該当した場合”とされています。
ですが、2015年にアメリカの研究機関がこの目安を120mmHgに下げるべきという見解が発表され、話題になりました。
「そんなこと言ったら人口の半数が高血圧!!」ともいうべき数値です。
それだけ血圧が身体に及ぼす影響が大きいということが明らかになった…と捉えることもできるでしょう。
そもそも、血圧が高くなる原因は、血管が細くなったり血液がドロドロになったりして
スムーズに流れなくなったのを、心臓がカバーしようとして強く血液を押し出すことにあります。
静かに進行し、気づいた時には脳血管疾患や心臓病などの深刻な状態になっているため、高血圧は“サイレント・キラー”とも呼ばれています。
治療としては、初期なら食事療法や運動療法を行い、改善が見られなければ投薬となりますが
長期間服用すると副作用を招き、さらに別の薬が処方され…と、患者の負担が増していくこともあります。
そこで注目を浴びているのが“乳酸菌のチカラ”特に次の2菌が優れているのでおすすめします。
エンテロコッカスフェカリスFK-23(乳酸菌LFK)
フェカリス菌はとても小さい乳酸菌ですが、優れた効果を持つ乳酸菌の代表格です。
腸内環境の改善をはじめ、免疫力アップ、肝機能改善、肺炎などへの効果も認められています。
菌体自体がビフィズス菌のエサになりやすいなどの特性も影響しているのですが、今回は特にFK-23が持つ菌体成分について紹介します。
FK-23の内部(菌の体内)には核酸RNAのアデノシンが10%程度存在します。
最近の研究で、このアデノシンが直接血管壁に作用し血管を拡張させ血圧を下げる作用があることが明らかになったのです。
フェカリス菌は“細胞壁”という固い殻で守られており、内部にあるアデノシンを菌体外へ出して利用するのには難しい面がありました。
そこで菌の細胞壁を粉砕し、アデノシンやビタミンなどを効率よく摂取できるようにした抽出物が“乳酸菌LFK”という乳酸菌素材です。
体質改善などに対して様々な効果が確認されており、なんと「血圧降下剤」や「抗アレルギー剤」をはじめ、FK-23とLFKを併せて11もの特許を取得しています。
さて、“血圧降下剤”としての効果ですが、マウスを用いた実験で証明されています。
「マウス16匹を、LFKを溶かした生理食塩水を投与するグループ、生理食塩水のみを投与するグループに分けて経過を見たところ、LFKを投与していたグループは4時間後、9時間後の血圧値が約10%下がった」そうです。
副作用なしでこの効果ですから、たいしたものです!
しかも菌体成分だけでなく、粉砕された細胞壁が善玉菌の良質なエサになるので、高い腸内菌叢の改善効果が得られるというオマケもついていますよ。
乳酸菌シロタ株 と ラクトカッカス ラクチス
おなじみのヤクルト菌“シロタ株”と、クレモリス菌やプラズマ乳酸菌の仲間であるラクトカッカス属の菌“ラクチス”の混合物から得られた“GABA(ギャバ)”にも血圧降下作用があることが分かっています。
GABAとはγ-アミノ酪酸(gammma-aminobutanoic acid)の略称で、神経伝達物質として機能するアミノ酸の一種です。
体内で抑制系の調節因子として注目されており、血圧を低下させることも分かっていました。
そこに注目して開発されたのがヤクルト社の『プレティオ』です。
同社は前述の2菌から安定的にGABAを生成することに成功しました。
これを1本に10mg以上含んだプレティオを用いて、血圧降下作用が確認されています。
「血圧140~159mmHgの人に毎日1本プレティオを飲用したところ、4週目から10%前後の低下が確認され、以降、飲み続けている間は低下した数値が保たれた」というのです。
これはGABAが血管を収縮させる物質“ノルアドレナリン”の分泌を抑制するので、その結果、血管の収縮が緩和され血圧が降下するそうです。
ヤクルトはこの商品でトクホを取得し、商品として販売しています。
脂質異常症
血液には重要な栄養素である“脂質”が溶け込んでいますが、この脂質には種類があり、その濃度バランスが崩れている状態が“脂質異常症”です。
一般に、健康な状態はLDL-コレステロールが140mmHg未満、HDL-コレステロールが40mmHg以上、トリグリセライド(中性脂肪)が150mmHg未満とされています。
多少の許容範囲はありますが、これらの値のいずれかがその範囲を超えると、動脈硬化の危険性が高まる脂質異常症と判定されます。
動脈硬化になったからといってすぐに症状が出るわけではありませんが、ジワジワと血流が悪くなり、心臓や脳に重篤な疾患をもたらす可能性が高くなります。
しかし!!その救世主も乳酸菌!
食べ物の好みや遺伝的な要素が大きい脂質異常症の改善にも効果が認められた乳酸菌がいますので、紹介しましょう。
クレモリス菌GCL1176株
カスピ海ヨーグルトを作っている乳酸菌ですが、こちらはグリコの『おいしいカスピ海』に含まれているものです。この菌ではコレステロール低下作用が確認されています。
実は、コレステロールが上がる原因には、食事など体外から摂取したもので上がる外因性と
体内の代謝バランスが崩れることによって血清コレステロール濃度が上がる内因性の2つがあります。
GCL1176株は、どちらの原因にも効果があることがわかったのです。
これは、マウスに高コレステロールのエサを与えると上昇してしまう血清コレステロールの値が、5%のGCL1176株の粉末を加えることで緩やかになることにより確認されました。
また、ガンによって体内の代謝バランスを崩しているマウスに、GCL1176株の粉末を加えた飼料を2週間与えてみると、与えなかったマウスに比べて、血清コレステロールの値が低くなっていることが分かりました。
前者は外因性、後者は内因性によるコレステロール値上昇ですから、GCL1176は双方を緩和できたことになりますね。
これらは、GCL1176株が中性ステロールや総胆汁酸の排出を促進することで、血清コレステロール濃度を低下させたと考えられています。
肥満
肥満というと不健康なイメージがありますが、まさにその通り。「ベルトの穴が増えると寿命が縮まる」といわれるほど内臓脂肪はキケンです。
もちろん、肥満のターゲットになるのは内臓脂肪だけでなく皮下脂肪なども該当します。
この中でも、健康に影響を及ぼすのは内臓脂肪がメインです。
脂肪が蓄積されてきたということは、日常的な生活の中に原因が潜んでいるということ…すなわち生活習慣病の要因になりうるというなんです。
一説によると、肥満症の人の発症リスクは心疾患2倍、高血圧2.5倍、糖尿病5倍と言われており、不妊症や胆石の発症率も3倍高まるそうです。
うーん、やっぱ肥満は万病のもと…ですね。
肥満指数であるBMIが25以上なら、速やかに手を打っておくのが肝心です。
早目に乳酸菌のチカラを借りて、肥満度を下げる努力をしましょう!
ガセリ菌SP株
多くの機能性を持つ“ガセリ菌SP株”は雪印メグミルクの主力商品『ナチュレ恵』シリーズでおなじみの菌株です。
この菌株で内臓脂肪を減少させる効果が確認されています。詳しくは『腸にもガセリ!脳にもガセリ!ガセリ菌のすごいチカラ』をご覧あれ!他にもガセリ菌の優れた効果が満載ですよ。
乳酸菌R037
肥満の原因の1つに、血液中の中性脂肪の増えすぎがあります。これを抑えてくれるのが“乳酸菌R037”です。
中性脂肪が高めの男性22名をR037(100mg)摂取群、プラセボ(ニセモノ)摂取群に分けて実験したところ、R037摂取群では2週間後の中性脂肪量が有意に減少していることが確認できたそうです。
さらに、R037摂取群の摂取30分後に高脂肪食を食べてもらい、血液中の中性脂肪の変化量を測定したところ、食後の中性脂肪の上昇を有意に抑制することもわかりました。
この“乳酸菌R037”はカネカよりサプリメントとして発売されています。
油っこい食事が好きな人には心強い味方になってくれそうですね!
カネカ『乳酸菌R037』
高血糖
高血糖とは血液中のブドウ糖(グルコース)濃度が高い状態を指します。
通常血糖値が180mg/dL以上は高血糖とされますが、125mg/dL以上の状態が慢性的に続くと臓器への影響が生じてきます。
高血糖から引き起こされる疾患は糖尿病です。
糖尿病は合併症として神経障害、網膜症、腎臓病などを生じますので怖い病気です。軽度のうちに正常値に戻したいですね。
なお、高血糖は糖尿病の他にも薬の副作用や敗血症などでも起こりえます。
クレモリス菌FC株
クレモリス菌です。カスピ海ヨーグルトで登場します。いろいろな効果があって、本当に優秀な菌株ですね!
参考は過去記事で:カスピ海ヨーグルトの効果・効能と選ばれる理由
このクレモリス菌が生成するネバネバが血糖値の上昇を抑制することがわかっています。
ヨーグルト・乳製品の効果
2014年、高血糖に悩む人にとって朗報というべき報告が、イギリスのケンブリッジ大学によって欧州糖尿病学会が発行する医学誌に発表されました。
なんと、「ヨーグルトや低脂肪の乳製品を週に4~5回食べると、2型糖尿病を発症するリスクが24%低下する」ということがわかったのです。
2型糖尿病とは、いわゆる生活習慣病としての糖尿病を指します。
この研究は、3500人の男女を11年間にわたって追跡する大規模な調査の結果ですから、データとしては十分といえるでしょう。
この結果が得られた理由として、「ヨーグルトには腸内で非常に有効な働きをする善玉菌やビタミンKが含まれており、糖尿病のリスクを下げる作用がある」と考えられています。
なお、糖尿病のリスク低下がみられたのは、乳製品の中でも低脂肪製品に限られており、牛乳や高脂肪のチーズなどでは効果が見られなかったそうです。
へ~、牛乳じゃダメなんだ。…やはり、我らが乳酸菌のチカラはスゴイ!!ということですね。
まとめ
生活習慣病の改善には生活の見直しが避けられませんが、習慣化しているからこその難しさもあります。
見直しと共に別のアプローチによってリスクを軽減できる乳酸菌には、試す価値が大いにあると思います。乳酸菌のパワーを借りて、健康な体に少しでも近づけていきましょう!
正しい乳酸菌の知識を学び、あなたに美容健康ライフを!!!