2015年12月から義務化された企業でのストレスチェック。それだけ“ストレス”が社会的な問題になっている証拠ですね。
睡眠障害など身体への影響もあるので、ストレス解消は健康への第一歩といえるでしょう。
運動?趣味?解消法はいろいろあると思いますが、その時間がとれないというアナタ!乳酸菌がお腹の中からストレスを解消してくれますよ!
ここでは、乳酸菌がストレスや睡眠に及ぼす影響と、その効果についてわかりやすくまとめました。
ストレスに効く乳酸菌はコレ
「緊張したらお腹が痛くなってきた」…こんな経験、したことありませんか?これを具体的に表現すると、“緊張=ストレスを受けている状態”、“お腹が痛い=腸の状態の悪化”となります。正式名称:過敏性腸症候群、IBS(irritable bowel syndrome)
“腸”が出てきた段階でピンと来た人もいるかもしれませんが、腸と深い関わりを持っているのが“乳酸菌”ですね。
「乳酸菌がストレスからおこる下痢を治してくれるのかも…」と思った人、半分正解です。
というのは、最近の研究では、乳酸菌がストレスともっと直接的に関わっていることが分かってきたからなんです。
今のところエビデンスが確認されているのは、以下の4種類といってよいでしょう。
菌株名だけでわかりにくいものには乳酸菌の名称も併記しておきますね。
- ガセリ乳酸菌(OLL2809株)
- LB81乳酸菌(ブルガリア菌2038株、サーモフィラス菌1131株)
- SBL88乳酸菌(ブレビス菌)
- CP2305株 商品名プレミアガセリ菌
乳酸菌がストレスに効く理由
「じゃあ、他の乳酸菌は直接的にストレスに効かないの?」という疑問が出てきますね。
実は、上記以外の菌でも、一般的に“乳酸菌はストレスに対して効果がある”と言うことができます。
これは脳と腸には“脳腸相関”と呼ばれる密接な関係があって、互いに作用しあっているからです。過去記事でも少し触れています。
過去記事:腸にもガセリ!脳にもガセリ!ガセリ菌のすごいチカラ
アメリカやフランスの研究チームによって、ヨーグルトの摂取によりストレス情報の伝達を抑制できることが確認されています。
さらに、ストレスからうつ病などの精神疾患へ発展することもありますね。
これにも腸内菌叢が関係していることがわかっています。
うつ病の原因には、幸せホルモンである“セロトニン”の不足がありますが、この物質、幸せを感じる器官である脳にはたったの2%しか存在しません。
残りはどこにあるのかというと…腸なんです。なんと90%も存在しています。
この腸内のセロトニンが脳までうまく運ばれるかどうかに、腸内細菌が関わっていることがわかっています。
このように、腸内の乳酸菌は一般的にストレスの緩和に影響しています。
ただ、“具体的に”となると、上記の菌株が詳細なデータを持っているので、より科学的な根拠があるということになります。
では、どのように影響しているのかいうと…、それぞれ作用機構が異なるので、菌株ごとに説明しましょう。
LB81乳酸菌(ブルガリア菌2038株、サーモフィラス菌1131株)
㈱明治が所有する乳酸菌で“LB81乳酸菌”と呼ばれていますが1つの菌ではなく、ブルガリア菌とサーモフィラス菌の両方を指します。
なぜ単独でなく2菌種混合のまま研究しているのかと疑問を持つ人もいるかもしれませんね。
実はこの2菌種混合の主力商品が“明治ブルガリアヨーグルトシリーズ”なんです。
混合状態で研究しておけば、商品自体の効力としてそのまま公にできるという“オトナの事情”があるのでは…と勝手に勘ぐっています(笑)。
さて、その実力ですが“ストレスから腸管を守る”というものです。
健康な腸は、上皮細胞の表面にある“腸管バリア”という層で腸を守っています。
ですが、加齢による機能低下、不健康な食生活、過労や不規則な生活といったストレスによって、腸には大きな負担がかかっています。
負担で腸の機能が低下すると、バリア機能を支える様々な成分も減少してしまうため、腸管バリアの機能も低下して、病原菌や有害物質などの攻撃を受けやすくなります。
この腸管バリアの重要な成分“抗菌ペプチド”を増やしてくれるのが「LB81乳酸菌」なのです。
なんと菌が腸自体に働きかけて抗菌ペプチドの発現を促進し、腸本来の機能に戻すことが期待できるそうですよ。
ストレスからくる下痢などでお悩みの方は、試してみる価値がありそうですね!
SBL88乳酸菌(ブレビス菌)
かつては日の出とともに起き、日の入りと共に寝ていた人類も、現代では24時間活動可能な社会に適応した生活を送っています。
一見問題ないように見えても、身体は適応していません。
私たちには“体内時計”という機能が備わっていて、これと身体の条件(例えば睡眠)に基づいて分泌されるホルモンがあります。
ところが、ストレスによって生活リズムが乱れると分泌されるべきホルモンが不足し、症状となって表れてきます。その一つが“睡眠障害”です。
この睡眠障害を改善する効果があるとして注目を集めているのが「SBL88乳酸菌」です。
この菌はサッポロビールが所有する植物性乳酸菌で、(独)産業技術総合研究所との共同研究により世界で初めてその効果が確認されました。
実験の方法は、この菌を0.5%含む餌をマウスに4週間摂取させた後、睡眠障害を誘発するストレス負荷を2週間続けてからマウスの活動量を測定する、というものです。
マウスは夜行性なので、昼間に寝ます。
実験によるストレスで睡眠障害を引き起こしたマウスは、睡眠時間帯の寝つきが悪く睡眠不足に陥り、本来の活動時間帯に活動量が低下してしまうという結果が出ました。
(当然の結果です 笑)
しかし、この菌を摂取したマウスでは、活動時間帯の活動量が落ちにくくなることが分かったのです。
睡眠不足だと起きても頭がボーっとして、能率が下がる時ってありますよね。
ところが、この菌を摂ると、睡眠不足でもその弊害を起こしにくくなることが期待できそうです。
さらに驚くべきことに、この菌が遺伝子にも影響を与えることがわかりました。
睡眠障害で発現しやすくなるマウスの“睡眠障害マーカー遺伝子”が抑制され、遺伝子レベルでも睡眠障害を改善する効果があるそうなのです。
遺伝子レベルで変わるとか凄くないですか!!?
ストレス社会が抱える睡眠への影響は、睡眠時間の減少・質の低下だけでなく、疲労感・倦怠感などの症状としても表れてきます。
この菌は24時間闘うビジネスマンを救う某栄養ドリンクとは別の作用で、私たちの忙しい毎日をサポートしてくれるのかもしれませんね。
なお、これらの機能は謳われていませんが、SBL88乳酸菌を含むヨーグルトがプロバイオティクス商品として製品化されています。
L.ガセリ乳酸菌(OLL2809株)
これも㈱明治が保有するガセリ菌の1種です。
この菌を14日間飲ませると、マウスにストレスを与えた時に増加する“ストレスホルモン”の分泌量が少なくなるという効果が確認されています。
ストレスを感じると、人でもマウスと同じように“ストレスホルモン”が分泌されます。
この濃度が上昇すると、細胞レベルでストレスに対抗しようと働き始めます。
つまり、手汗や動悸のような“ストレス時の反応”を起こすわけですね。
これらの反応は人によって異なり、程度の差も見られますが、いわゆる“ストレス”として顕著に、あるいは潜在的に身体に影響しています。
ストレスホルモンの分泌が緩やかになるということは、ストレスによる心身への負荷も軽減されると言えるでしょう。
CP2305株 商品名プレミアガセリ菌)
“プレミア”って付くと、なんとなく期待しますよね?安心してください、期待できますよ(笑)。
多くの乳酸菌には腸内環境を整える作用がありますが、さらに、このプレミアガセリ菌には“腸を刺激し脳にメッセージを届けるチカラ”があるのです。
もともと腸にはとてもたくさんの神経があります。
この菌は腸の神経に作用することで、脳からのストレスホルモンの分泌を抑え、ストレスの感受性を下げる効果を持つことが明らかになったのです。
冒頭で触れた“脳腸相関”ですね。
また、この菌の効果は、生菌でも死菌でも得られるという特徴があります。ほんとにプレミアですね。こちらの記事でもでも紹介しています。
過去記事:腸にもガセリ!脳にもガセリ!ガセリ菌のすごいチカラ
まとめ
現代人にとっては避けて通れないストレスの問題。中でもストレスによる睡眠への影響は、実生活において様々な影響を及ばします。
医療機関で適切なアドバイスを得ることも大切ですが、自分でできる予防策やケアとして、乳酸菌のチカラを借りてみてはいかがでしょうか?
正しい乳酸菌の知識を学び、あなたに美容健康ライフを!!!